キーンコーンカーンコーン・・・。
本日の授業も終了。
そして数学終了後の現在の私の体力も終了間近。
白亜終了のお知らせ間近です。
ああああ、もう、今学期の数学理解できなさ過ぎていっそ笑えて来たよ・・・。
数学のテストもこの調子で迎えたら\(^q^)/ってなる確立高いんだけど。
ウフフフフ・・・いっそ中間試験なんて爆発しろ。
「そうだ。ソックに行こう」
「・・・は?」
かなり不吉なことを考えていた私の横で、突如として優君が呟いた言葉に、疑問符を浮かべる。
そんな、行き成り何処かのCMみたいな台詞を呟かれても・・・反応に困るんだけど。
「・・・ねえ侑君ー、今日お金あるー?」
そう言いながら、優君はロッカーに教科書をしまって、自分の席に戻ってきたばかりの侑魔君に話を振った。
「んー?あるよ」
眠たそうに頷いた侑魔君に、優君はほわっと笑って見せた。
おお、一気にお花が咲いた・・・。
「じゃあソック行こうよ」
「構わんよ」
あっさりと頷いて見せた侑魔君に「ありがとー」とお礼を言ってから、優君は私に目を向けた。
「白亜ちゃんも行こうよ」
「え?良いけど・・・」
取り敢えず今日はお金あるし・・・そんなにバクバク食べなければお金も尽きないだろうし。
そもそもそんなにバクバク食べたら乙女として如何なものかと・・・。
・・・体重的な意味で。
「んじゃ決まり。掃除終わらせたらちゃっちゃか行こうか」
お花を飛ばすような笑みを浮かべてから、優君はほわほわとした口調で言って見せた。
☆☆☆
「何かさー・・・二人っていつも一緒にいるね」
「「ん?」」
目の前でもさもさとハンバーガを食べている二人に声をかけると、全く同じモーションで顔を上げられた。
・・・何というか、大抵の場合一緒に居るんだよね・・・この二人って。
「何かきっかけとかあったの?二人の馴れ初め知りたいー」
そう言うと、ハンバーガが器官か何かに入ったのか、侑魔君がゲホゲホと盛大にむせた。
慌ててコーラを渡す。
それを暫く飲んでから、侑魔君は呆れたように私に目を向けてきた。
「馴れ初めって・・・、あのなあ・・・。何で普通の言い方ができないんだ・・・」
私は普通に言ったつもりだったんだけどね(笑)
・・・駄目だ、最近の私の言動は笑顔動画に影響されすぎだ・・・。
というかお兄ちゃんに影響されすぎだ。
「あのねえ何というか・・・」
「しかも馴れ初め発言に対してツッコミなしかよ優君・・・」
普通に会話を進めようとした優君に、侑魔君がツッコミを入れる。
それに対して、優君の反応はと言えば・・・普通にほわーっと笑みを向けただけだけど。
「だって侑君がちゃんと突っ込んでくれたしね。・・・因みに、僕らが話したきっかけはフィーリングが合ったからだね」
・・・フィーリングか・・・やっぱ人間関係にはフィーリングが一番大事だよねー。
気が合わなきゃ友達なんてそもそもやっていられない気がするし・・・。
シェイクをチューチュー吸いながらそんな事を考える。
・・・まあ、オーソドックスな内容と言えばそうなんだけど。
「へえ、何かさらっと言うねー」
「・・・何を期待してるんだよアンタは・・・」
「女の子の秘密☆」
「・・・言っとくけど聞かないぞそういう話は」
「ええー」
私の反応に対して、侑魔君は何か苦いものでも噛み潰したような顔をした。
・・・毎回思うけど、侑魔君のツッコミって時々辛辣なんだよね・・・。
魅艶君に対しての突っ込みはオール辛辣だけどね。
「大丈夫。僕はちゃんとそういう話にも乗れるから」
にっこり笑いながら優君が凄い発言をしてきた。
優君、恐るべし。
「そうなの!?優君凄・・・」
「あと、翔魔とかも話せるよ、多分」
愕然と呟いた私を、更なる衝撃が襲った。
へえ・・・最近の男の子って凄い・・・・・・って私いつの時代の人間だ!?
そんなに年行ってないのにこんな台詞が出るって問題なんじゃ・・・。
「でも男の子がそういう話題で盛り上がるのってどうなの・・・?」
「有りなんじゃないかな」
あっさりと返されてそうなのか・・・と唸る。
ファーストフード店の隅っこそんな会話をする私達の傍ら、侑魔君はいつの間にか視線をあさっての方角に向けてボーっとしていた。
最近侑魔君を見ていて思ったけど、これってひょっとして侑魔君が退屈してるか考え事してるか話題から逃避してる時の仕草なんじゃ・・・。
「・・・・・・」
一人だけ別世界に行ってる侑魔君を連れ戻すべきか否か・・・。
どうしようかな・・・。
とか考えてたら、
「ぅおーい!」
「うおっ!?何!?」
行き成り優君が侑魔君をどつきました。
かなり吃驚したのか、侑魔君はバッと優君の方を振り返る。
「侑君も入ってきてよー」
「ごめん無理」
即答された・・・。
ある意味想定内の答えだけど。
「んー、侑魔君はやっぱりそんな感じかー」
「・・・・・・俺はいい加減頭痛がしてきた・・・」
「はははっ」
私、侑魔君、優君でそんな会話を繰り広げる。
どうでも良いけど、今のこの時間帯に店内に人気がなくて良かった・・・。
流石に人が賑わってる中でこういう会話を男子とする女子高生の図は・・・ね。
「笑い事じゃねえよ・・・」
頬杖をついて呟く侑魔君に、苦笑いを浮かべた。
そろそろ弄るのはやめておこうかな。
優君も同じように思ったのか、苦笑した。
「ごめんごめん・・・。そういえば、今日はどうしていきなり誘ってくれたの?」
「ごめーん、迷惑だった!?」
行き成り質問した私に対して、優君が焦ったように返してくる。
寧ろその反応にこっちが焦るんですけどっていうかもう本当唐突過ぎてごめんなさいマジで。
「いやそんなことないよ!!ただ、急だったから!!」
慌ててそういうと、優君も落ち着いたのか、ほっとしたように「そう?」と首を傾げてきた。
・・・落ち着いて貰えて何より。
「んー・・・何というか・・・若干物騒な気配が学校周辺をうろうろしててさ」
「危険な時期なんだよ・・・今」
私の質問に対する答えなのか、優君と侑魔君は互いに一瞬視線を合わせてから、私に軽く説明してくれた。
・・・確かに最近バカレンの皆は少し忙しそうに動き回っていたようだけど・・・。
そうとなるとひょっとして・・・?
「・・・ひょっとして妖怪関係の・・・?」
そう呟くと、侑魔君と優君は軽く頷いて見せた。
「「ひょっとしなくてもそんな感じー」」
「ノリ軽っ!」
結構重大な事の筈なのに何故こんなにもノリが軽いの、この人達は。
そういうと、優君は「ははは」と軽く笑った。
「重くても仕方ないしね。あ、心配しないでね、君はちゃんと守るつもりでいるから」
言いながら、優君は私の頭を軽く撫でてくれた。
「そうそう。・・・で、一人で帰らせるのもあれだから・・・今日は誘ってみた」
視線を上げれば、侑魔君もやんわりと微笑みかけてくる。
「・・・そう、なんだ・・・」
「「うん」」
呟いた言葉に柔らかく頷かれて、胸の内がじんわりと暖かくなった。
・・・私のこと心配してくれてたんだ、二人とも・・・。
日ごろからそうだったと思うけど、やっぱり人に気にかけて貰えるというのは、嬉しい。
「・・・有難う」
「「どういたしまして」」
やんわりと返された言葉が、温かい。
―あとがき
眠い。
眠いけどこのペースじゃ終わらないのでちょっとペースアップ。
林檎嬢本気で覚悟しておいて下さいorz
取り敢えず、優君と侑魔君のルートは大体こんな雰囲気で進んでいく筈。