「? ・・・あ、魅艶君?」
そこに居たのは、皆の心のお母さん、魅艶君でした。
・・・こんな事言ったら確実に怒られるね。多分。
彼が引っさげてる買い物籠の中を見てみると・・・まあ私の籠の中とは違ってキチンとした物が沢山入ってました。
・・・魅艶君ってそういえば卵焼き得意的な事言ってたような。
・・・・・・ごめん、やっぱり何回考えてもお母さんだろこの人。
「昼ご飯の買出しか何か?」
声をかけられたことによって、取り敢えず私は(魅艶君からしたら100%失礼だろう)思考から現実に復帰した。
それから、慌てて頷く。
「そうそう。今お兄ちゃんアニメットに行ってて、家に一人なんだー」
多分、翔魔君達も一緒だって言ってたから帰るのは遅いだろうし。
そう言うと、魅艶君は僅かに眉を顰めた。
「へぇ・・・大丈夫?何か安全面に物凄い不安を覚えるんだけど」
「魅艶君は私の事何だと思ってるのかな?」
確かにしっかりした性格とはいえない気がするけどね!!
つか全否定出来ない自分が物凄く悲しいんですけど!!
「ああ、悪い意味じゃなくて、ホラ、妖怪の事あるから」
そっちか。
一瞬「もう誰も信じるものか」と疑心暗鬼になった自分乙ww
・・・何か駄目だな私、本気で最近お兄ちゃんの影響受けすぎなんだけど。
っいうかそろそろお兄ちゃんをも超えそうだから、そろそろ自重するべきかも知れない。
「あー・・・大丈夫。いざという時は物凄いでかい悲鳴あげるか、その前に侑魔君が来てくれる筈だから」
何て他力本願な私。
でも私が鉄パイプとか持って妖怪に立ち向かうとかそういうのはナシじゃない?シチュエーション的に。
タイトルが「撲滅ヒロイン☆白亜ちゃん!〜vsヤンママ編〜」とかになっちゃうよ。
まあ何で相手がヤンママなのかっていうのは、この間ミスドに居たヤンママの集団があまりにもマナー最悪だったからっていうのもあるんだけどね!
「侑魔君今日家に居るんだ?」
「何か、貧血気味だから家で本読んでるって」
「寝てて欲しいんだけどね。正直」
「この一週間で大分侑魔君の性格わかったけど、無理じゃない?それは」
だって侑魔君にそれ言ったら「家で寝る位なら寝転がって本読むわ」とか言ってたし。
元気な時はゲームしてるか主に小説書きまくってるらしいけど。
その内死ぬんじゃないかと思う。
「だろうな。・・・っていうか白亜ちゃん?」
「ん?何?」
何故か呆れたような反応をされたので首を傾げてみせると、魅艶君の視線は私の持っている籠の中へ。
入っているのは、おにぎり三個とじゃ○りこ。
「昼ごはんって・・・それだけ?」
「うん。ほん○わをパソコンで見ながら食べるから、片手で食べれる方が良いかなって」
いやあ、片手空いてた方が何かと便利だもんね。
特にPCで作業する時とか。
「侑魔君と同じような事言ってないで、ちゃんとした量お腹に入れないと、この時期すぐ夏バテ起こすよ?」
「えー・・・」
「えーじゃないの」
「・・・・・・」
おかんだった。
言い方が今正に上京した息子の様子を見に来て、食生活を注意するお母さんそのものだった。
私の表情を見て一瞬何か言いたげな顔になったものの、直ぐに魅艶君はおにぎりの置いてあった棚の隣りに視線を向けて、手を伸ばした。
サラダスティックと、ゆで卵とかそういうおかず系を、片手で私の籠に放り込む。
「片手で食べられるものが良いなら、せめてコレとコレとコレ位は入れないと」
「・・・」
「・・・、何?」
「いや、何でもない。・・・有難う」
今考えてた事を口に出したら確実に殺られると思うので、取り敢えず描写も含めて心の中にそっとしまっときます。
言わぬが花って言葉もあるし。
「うん。どういたしまして。それじゃあ、僕はこの後家で昼作んなきゃ」
あ、やっぱ魅艶君が作るんだ・・・。
何かこの人、独立して一人暮らしとか始めても困らない人だね、多分。
「解った、じゃあねー」
「倒れないように気をつけなよー?」
「はーい」
最後の最後に私の健康面について一言言ってから、魅艶君は颯爽と去っていった。
・・・会計も手早く済ませて、何かもう・・・主婦の背中だよアレは。
「・・・・・・やっぱ魅艶君って・・・お母さんだ」
そんな事をしみじみと実感した、今日この頃。
―あとがき
BGM@ハッピー▼ラッキー〜お願いミルモ〜(大爆笑)
何か最近UHの小説の展開が急ぎすぎて迷走してる気がしないでもない。
っていうかスランプ。スランプー。
あががが、もう少しで卒業なのにこんな事でいいのか俺。
計画性って大事だよね。ストーリーがちゃっちくなってるよ。最初からだけど。
ってか本当何で最上さんってあんなに良い声してるんだろうなぁああ!!!